【ネットワークビジネス】MLMは副業の選択肢として有り?無し?

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ネットワークビジネス(MLM)を副業とするのは有りか無しか

結論から言うと、ネットワークビジネス(MLM)を副業にするのはおすすめできません。街中やSNSで「権利収入」や「不労所得」を謳う勧誘を見かけたことがある人も多いでしょう。
しかし実際に始める前に「ネズミ講との違いがわからない」「本当に儲かるのか不安」と悩む人も少なくありません。

本記事では、ネットワークビジネス(MLM)の仕組みや問題点を解説し、なぜ多くの人が推奨しないのかを深掘りします。さらに、信頼を守りながら豊かさを目指す方法についても紹介します。


ネットワークビジネス(MLM)の基本的な仕組み

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まず、「ネットワークビジネス(MLM)」とは何かを整理しましょう。MLMは「Multi-Level Marketing」の略称で、日本語では「マルチレベルマーケティング」と呼ばれます。
大きな特徴は口コミで商品を広めるという点にあります。

従来のビジネスでは、企業がテレビCMや雑誌広告などに大きな費用を投下して商品を宣伝します。一方でネットワークビジネスでは顧客である参加者自身が口コミを行い、新たに参加した人に商品を紹介することで成り立つ仕組みです。

参加者が「販売員兼消費者」になる

MLMでは、参加者(会員)が商品を購入するだけでなく、「販売者」としての役割も担います。たとえば、ある化粧品MLMに参加するとしましょう。

まず自分が化粧品を購入し、気に入ったら次は友人や家族、知人などに紹介し、新規参加者を増やしていきます。自分が紹介者となって誰かが購入した場合、その「売上」や「紹介実績」に応じて報酬(コミッション)が支払われる仕組みです。

報酬は多段階で分配される

MLMでは「マルチレベル(複数段階)」という言葉の通り、紹介の階層が深くなるほど、いくつものレベルで報酬が分配されます。

自分が直接紹介したAさんが商品を買っても報酬が入り、AさんがさらにBさんを紹介した場合、Bさんの購入分にも一部報酬が入る――という具合に、下の階層から順々にコミッションが生まれていくわけです。

この多層構造が、表面的には「不労所得が得られる」と思わせるポイントにもなっています。


ネズミ講との違い

ネズミ講は違法、MLMは合法

MLMと混同されがちなのが「ネズミ講」です。日本国内ではネズミ講は違法とされており、その理由は「商品を介在させず、会員募集や入会金の徴収だけで収益が回っている」からです。

ネズミ講では、新しく参加した人が払ったお金がそのまま上位の参加者に配分されるため、市場に流通している実体のある商品やサービスがありません。
この仕組みはいずれ破綻が確定しており、多くの人が最終的に損失を被るため違法とされます。

一方で、MLMの場合は商品が実在し、各会員はその商品を購入したり販売したりすることで報酬を得ます。この点が「ネズミ講」とは決定的に異なる部分です。

ただし、合法だからと言って全てが安心・安全なビジネスであるかと言えば必ずしもそうではありません。法律上はグレーであっても、実質的に高額商品を売りつけるだけのMLMもあります。
組織の拡大が頭打ちになってしまうと参加者が商品を買い支えられなくなり、破綻に近い状態になる可能性も否定できません。


高額になりがちな商品

MLM関係者はよく「テレビCMなどの広告費を削減しているから、商品にコストをかけられて高品質なんだ」と説明することがあります。確かに、テレビCMや大々的な広告を打たずに口コミ中心で販売しているため、広告費という名目のコストは削減されているかもしれません。

しかし、その分だけ多段階のマージン(紹介料)を支払う必要があるので、商品価格はかなり割高になるケースが多いのが実情です。

さらに「本当にその商品が高品質かどうか」という点に関しては、参加者自身が商品知識をしっかり持っていないケースが多いです。
客観的に品質やコスパを比較できないまま「高い=良い」と思い込んでいる場合が見受けられます。



MLMを副業におすすめしない理由1:信用の喪失

MLMの仕組みを理解したうえで、多くの人がMLMに警戒感を抱く最大の理由は「信用の喪失」にあります。とりわけ、家族や友人を勧誘の対象にすることが常套手段になっているため、人間関係に亀裂が入るリスクが極めて高いのです。


友人関係が“お金”で汚染される

本来、友人や家族は金銭的なやり取りとは無縁の存在であってほしいと感じる人がほとんどでしょう。ところがMLMでは、自分の利益を伸ばすために、どうしても「身近な人」に声をかける必要性が生じます。

なぜなら、全く赤の他人に売り込むより、気心知れた友人や家族のほうが勧誘しやすいからです。これによって

  • 「なんかお金目的で近づいてきたの?」
  • 「私のことを思っておすすめしてくれているのではなく、自分の報酬のためなのでは?」

といった不信感を抱かれてしまい、長年の友情があっという間に壊れるリスクが生まれます。MLMに熱心な人ほど、友人や知人にしつこく勧誘してしまいがちで、それをきっかけに絶交されるケースも少なくありません。


断られたときの摩擦

MLMをおすすめされる側からすると、「絶対に興味ない」「高いし必要ない」と思った場合、多くの人は断るでしょう。しかし、その結果として、勧誘したほうは「どうして買ってくれないのか」「自分がこんなに良いと思っているのに理解してもらえない」と不満を抱くことがあります。これが人間関係のトラブルへと発展してしまうわけです。

本来、ビジネスにおいては「信用」を先に得ることで成り立ちますが、MLMでは最初に「信用を切り売りして」収益を得ようとする形に陥りがちです。特に社会経験の浅い若者がSNSや友人の口コミでMLMに飛びつくと、周囲からの信頼を失い、長期的に見て大きな損失を被る恐れが大きいといえます。



MLMを副業におすすめしない理由2:仕組みの問題

社会復帰に役立つおすすめの仕事や職種


MLMには構造上の問題がいくつか存在しています。単に「人間関係が悪くなる」という感情的な面だけでなく、ビジネスモデルとしてのリスクや不透明さが挙げられるのです。


1. 販売員が実質的に“顧客”になる

MLMでは商品を買うだけでなく、自分自身も販売員として活動することになります。しかし、多くのMLMの実情を見てみると、実は「自分の組織に所属する人自身が主な購入者」となっていて、外部の純粋な消費者にはほとんど売れていないケースがあるのです。

つまり、ネットワークを構築して自分の下に多くの人を抱えていくほど、その人たちが毎月購入してくれる自分のコミッションが発生するという図式。

この構造は、一見「安定的にお金が入る」ように見えるものの、実際には「紹介者が増えないと成り立たない」「参加者が続けて商品を買わないと収益が下がる」といった脆弱性があります。


2. 責任の所在が不明確

MLMでは、商品開発を行っている企業と、実際に商品を売っている販売員(参加者)の間に多段階の会員層が存在します。
商品に万が一問題があったり、説明と違う不具合や健康トラブルが起きたりした場合、顧客は誰に苦情を言えばよいのか分からず混乱します。

販売員として商品を勧めた人も、そもそも商品知識が浅かったり、会社側の情報をすべて把握していなかったりするため、きちんと対応できないケースが少なくありません。

特に、友人同士などで取引が行われると「クレームを言いづらい」「表面化しにくい」ため、泣き寝入りする人も出てきます。こうした責任の不明確さが大きなリスク要因として挙げられます。


3. マージンの多さと商品の割高感

前述の通り、MLMの商品は広告費をかけていないというメリットが強調されますが、その実態としては多くの紹介料が商品価格に上乗せされています。

たとえば1万円の美容液があるとして、「同じ品質でも、一般流通で5,000円程度で売られている可能性がある」と仮定すると、残りの5,000円はマルチレベルのコミッションに割り当てられているかもしれません。

もちろん、商品によっては高品質な素材や特別な技術が使われている場合もあるため、一概に「必ずしも割高」と断言できるわけではありません。しかし、価格と品質のバランスが不透明になりやすい点は否めないでしょう。



MLMの限界と文化的な不一致

引きこもりが「仕事が怖い」と感じる理由とは?

MLMはもともとアメリカを中心に発達したビジネスモデルであり、「成功すれば莫大な富を得られる」といった夢を語られがちです。しかし、その成功例を日本に当てはめると、文化面・社会面で齟齬が生じやすいとも指摘されています。


1. 日本文化とのミスマッチ

日本社会では、友人や家族、同僚などの人間関係をとても大切にする一方、ビジネス上の利益が絡むと一気に警戒心を抱く人が多い文化があります。アメリカのように「個人のビジネス・チャレンジに対して称賛が集まりやすい」風潮が薄いため、MLMに参加していること自体を周囲に隠したいと思う人もいるほどです。

またMLM独特のテンションの高さや「チーム全体で売り上げを伸ばす」という姿勢は、日本人からすると押しつけがましく感じられ、敬遠されることが少なくありません。

2. 新規会員が増え続けなければ維持できない

ネットワークビジネスは、常に新規の参加者を募集しつづけ、ネットワークを拡大していくことで収益を維持する仕組みです。

しかし、市場には当然限りがあり、同じ地域やコミュニティで募集できる人数にも限界があります。一度ある程度まで広がりきってしまうと、それ以上に紹介者を増やすのが難しくなり、組織全体が停滞することはよくあるパターンです。

このように、時間が経つにつれて「新規参入者が減少し、上位層の利益も伸び悩む」という限界点に突き当たるため、誰もが長期的かつ安定的に稼げるビジネスモデルとは言いがたいのが現状です。


3. 結局、成功者はごく一部

どんなビジネスにも「成功者」と「失敗者」は存在しますが、MLMにおいては稼げる人がごく少数であることが知られています。実際には頑張っても月数万円程度の収入しか得られません。

さらに商品を買い続けるためのコストがかさみ、トータルでは赤字になる人も多いのが実情です。一方で「トップ層」が大きな収益を得ているケースはあります。

そのトップ層は往々にして「MLMでなくても自分でビジネスを起こしたり、他の投資で稼いだりできる優秀な人材」である可能性が高いのです。

つまりMLMで成功している人を真似れば自分も成功できるかと言うと、そう単純ではないということがいえます。



MLM以外で目指す自由と豊かさ

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ここまで、MLMの仕組みとリスクを中心に解説してきました。

もちろん、MLMで稼いでいる人が存在するのも事実です。ただそれ以上に多くの人が「期待したほどの収入を得られない」「友人や信用を失ってしまった」という痛い経験をしています。

では、MLM以外で自由と豊かさを手にする方法はないのかを考えてみましょう。


1. 豊かな人生に必要な三つの要素

本記事でも特に強調したいのが、下記の“三本柱”です。

  1. お金
    • 十分な資産や収入源があれば、人生の選択肢が大きく広がります。
  2. 友人(信用)
    • 人は社会的な存在であり、孤独であったり、人間関係に不和が生じてしまうと豊かさを実感しにくいです。
  3. 健康(筋肉)
    • どれほど資産があっても、健康を損なえばやりたいことを楽しめないという現実があります。

MLMを始めとするビジネスに取り組む理由は、多くの場合「お金を増やしたい」からですが、そこで友人や健康を犠牲にしてしまうと、本末転倒になる可能性があります。

バランスを重視し、三要素をどれも大切に育てていくことが、長期的には幸せへの近道です。


2. 投資を学ぶ

MLMよりも、より一般的かつ効果的とされるのが「投資」です。投資にはさまざまな種類があり、株式投資や投資信託、不動産投資など、比較的多くの人が実践できる選択肢があります。

投資においては、しっかりと知識やリスク管理を学ぶことで、時間を味方にした資産形成を目指すことが可能です。MLMのように「人を勧誘しなければ収益が生まれない」わけではなく、自分の資金をどこにどのように投下するか、じっくり考えながら運用できる点が特徴と言えます。

ただし投資にもリスクは伴うため、情報収集や学習は不可欠です。
投資についてはこちらに参考記事があります。

安定する長期米国株について

3. 自分でビジネスを起こす

もし「ビジネスで自由を手に入れたい」「自分の力で稼ぎたい」という強い思いがあるなら、自分でビジネスを起こすという方法もあります。具体的には、

  • WebマーケティングやプログラミングなどITスキルを身につけて起業する
  • ハンドメイド作品やコンテンツ販売など、自分の得意を生かした副業を始める
  • 飲食店やサービス業などを新規に立ち上げる

など、選択肢は多岐にわたります。もちろん簡単に儲かるわけではありませんが、少なくともMLMのように周囲に勧誘をかける必要はなく、ビジネスの方針や責任も自分自身がコントロールできます。

また、自分で商品やサービスを作り上げることで、より長期的なブランド価値を築く可能性も高まります。

そうした、自分独自のブランドを築く点でいうと、デザイン副業をオススメしています。詳しくはこちらの記事にまとめられているので、一度ご覧ください。

デザイン副業に関する記事はこちら



4. スキルアップや資格取得に投資する

「一番確実な投資先は自分自身」と言われるように、スキルアップや資格取得は将来のキャリアや収入アップに直結しやすい手段です。

たとえば、英語力を磨いて海外と取引できる職業に就いたり、プログラミングを学んで高収入のエンジニアを目指したりすれば、ネットワークビジネスで友人を勧誘しなくても、結果的に収入と時間の自由度が高まります。



まとめ:自分の未来のために正しい選択を

最後に、改めてポイントを整理しましょう。

  1. ネットワークビジネス(MLM)とは
    口コミで商品を広げ、多段階のコミッションを得る仕組み。ネズミ講とは違い商品があるが、商品価格が割高になりがちで、最終的に参加者が実質的な“お客さん”になる可能性が高い。
  2. MLMをおすすめしない理由
    • 信用の喪失:友人や家族との関係がビジネスライクになり、最悪の場合、大切な人間関係を失う。
    • 仕組みの問題点:責任の所在が曖昧でマージンが多く、参加者自身が商品のメイン消費者となる。
    • 文化的不一致:日本社会ではビジネスと私的な関係の混在を嫌う傾向があり、新規勧誘の拡大にも限界がある。
  3. 限られた成功者と多くの失敗者
    MLMで大きく稼ぐ人も存在するが、そのごく少数以外は思うように利益を得られないケースが多い。
  4. MLM以外で自由と豊かさを得る方法
    • 投資:株式投資、投資信託、不動産投資など、リスク管理を学んで長期的に資産形成。
    • 起業・副業:自分のスキルやアイデアをビジネス化するほうが、コントロールしやすくリスク管理もしやすい。
    • 自己投資:スキルアップや資格取得を通じて収入源を増やす。
  5. 三つの要素をバランス良く
    • お金
    • 友人(信用)
    • 健康(筋肉)
      これらを同時に大切にしてこそ、真の豊かさが得られる。



終わりに

ネットワークビジネス(MLM)は、合法的な仕組みとはいえ、実際には社会的信用や人間関係を失うリスクが高いビジネスモデルだと言えます。

仮に一時的に稼げたとしても、大切な友人や家族との関係が壊れてしまったり、組織の縮小で収益が不安定になったりする可能性があります。

一方で、投資や自分で起業・副業をするなど、MLM以外にも「自由と豊かさ」を得る手段は数多く存在します。その中で何を選ぶにしても、正しい知識を学び、継続的な努力を重ねることが求められます。

大切なのは、一時的な収入に飛びつくのではなく、長期的に人生を豊かにするための選択を行うことです。こちらの記事はその選択にプラスになると思うので参考にご覧ください。

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本記事を通じて、MLMの仕組みとリスクを正しく理解し、「自分にとって本当に大切なものは何か?」を考えるきっかけになっていただければ幸いです。

金銭的な自由だけでなく、信頼し合える友人関係や健やかな健康、心の充実など、総合的に豊かな人生を目指していきましょう。

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